
1993年に無料で登録されたドメインが、32年後に約100億円で売れました
ai.comが史上最高額の約100億円で売却されました。1993年に無料で登録されたたった2文字のアドレスがなぜここまでの価値になったのか、プレミアムドメインの世界をわかりやすく解説します。
2文字のアドレスが約100億円で売れました
2026年初頭、インターネット業界がざわつきました。
ai.comというドメインが7,000万ドル(約100億円)で売却されたのです。公開されたドメイン取引としては史上最高額。しかも全額暗号通貨での決済でした。
このドメインが最初に登録されたのは1993年。当時、ドメインの登録は無料でした。無料で登録された2文字のアドレスが、32年後に約100億円になったのです。
ai.comはどうやってここまで来たのか
1993年、ai.comはアメリカのある会社によって登録されました。当時はドメイン登録が無料で、誰もその価値を深く考えていませんでした。
その後、複数のオーナーを経て、2021年にマレーシア人開発者のArsyan Ismailが約15億円で取得しました。当時としても大きな金額でしたが、その後ChatGPTが登場し、AIブームが始まりました。
しばらくの間、ai.comにアクセスするとChatGPTにリダイレクトされていました。多くの人がOpenAIがこのドメインを所有していると勘違いしていましたが、実際にはトラフィック連携の契約にすぎませんでした。
2025年4月、Crypto.comの共同創業者兼CEOであるKris Marszalek氏が約100億円で取得し、史上最高価格の記録を打ち立てました。スーパーボウルのCMで大々的にお披露目し、AIエージェントプラットフォームとして正式ローンチしましたが、サービス初日にサーバーがダウンするという波乱の幕開けとなりました。
プレミアムドメインとは何か
普通のドメインとプレミアムドメインの違いはシンプルです。
mybrand.krのような普通のドメインは、まだ誰も登録していない名前を年間数千円で新たに取得できるものです。
プレミアムドメインは違います。すでに誰かに登録されていて、短く、覚えやすく、特定のカテゴリを代表するものです。ai.com、car.com、voice.comのようなもの。世界に1つしか存在しません。
その希少性こそが価値の源泉です。
史上最高額のドメイン売買
| ドメイン | 取引価格 | 年 |
|---|---|---|
| ai.com | $70,000,000(約100億円) | 2025 |
| carinsurance.com | $49,700,000 | 2010 |
| voice.com | $30,000,000 | 2019 |
| business.com | $34,500,000 | 2007 |
| tesla.com | $11,000,000 | 2014 |
なぜそれほどの価格を払うのか
Marszalek氏はこう語っています。「AIの空間においてこの接点を持ちたい。そうしなければ、私たちのサービスはただのコモディティに見えてしまう」
これは彼が以前も使った戦略です。2018年にcrypto.comを約14億円で購入し、そこから世界1億5,000万人が使う暗号資産取引所を作り上げました。ドメインがすべてではありませんが、ブランドを無視できない存在にする力があることを証明しています。
でも本当に価値があるのか
懐疑的な見方もあります。
スーパーボウルという最大の舞台でデビューしながら、初日にサーバーがダウン。使えるサービスがないにもかかわらず、クレジットカード情報の登録が求められたとして「AIバブルの頂点」と批判を浴びました。
歴史的な教訓もあります。voice.comは2019年に約45億円で売却されましたが、そこに構築されたソーシャルプラットフォームは最終的に失敗に終わりました。優れたドメインが成功を保証するわけではありません。
私たちへの教訓
100億円のドメインを買う必要はありません。でも教訓は同じです。
良いドメイン名は早く取られます。後から取得しようとすると、コストが大幅に上がることがあります。AI関連ドメインはすでに急速に登録されています。
ブランド名が決まっているなら、今すぐドメインを確保しておくことをおすすめします。年間わずか数千円の投資で、あなたのブランドの場所を今のうちに確保できます。
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